日本OR学会中部支部e-ニュース 平成14年度第5号

内容

1 OR学会定例講演会のお知らせ
2 第3回研究会の報告
3 忘年会のお知らせ

****************************************************************************

1.OR学会定例講演会のお知らせ

(1). 日時:2002年12月14日(土)15:00 開始~17:00 終了

(2). 場所:中部品質管理協会 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号
        (第2豊田ビル西館8階)
      電話番号 052-581-9841

「ニューロ・ダイナミックプログラミングとその応用」

大野 勝久 氏 名古屋工業大学 

【概要】

信頼性・保全性,在庫管理,待ち行列等広範な分野の最適制御問題がマルコフ決定過程(Markov Decision Process,MDP)として定式化できる.MDPを含む動的計画法(Dynamic Programming,DP)の枠組みは,Bellmanによって1950年代に提案された,しかし,MDPはDP同様,状態数の増加とともに次元の呪いを引き起こし,実用規模の問題を事実上解くことができない.本講演では,人工知能の分野において強化学習(Reinforcement Learning)とも呼ばれている,ニューロ・ダイナミックプログラミング (Neuro-Dynamic Programming,NDP)についてその発展と概説を試みる.NDPはMDPの枠 組みの中で,シミュレーション,学習,ニューラルネットワークなどを組み合わせ,大規模な問題に対する近似最適政策を計算する手法として開発されてきた現在進行形の手法であり,11月17-20日とSan Jose,CAで開催されたINFORMS 2002の報告も含めて発表する.

 ※終了後 忘年会を開催します.3.を参照ください.

2.第3回研究会の報告

(1). 日時:2002年11月2日(土)14:00 開始~17:00 終了

(2). 場所:中部品質管理協会 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号
        (第2豊田ビル西館8階)

(3).プログラム:発表は2件

■題名 「二次錐計画問題と二次錐相補性問題」

  林 俊介 氏 京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻

林さんの発表は最近数理計画の分野で盛んに研究されている2次錐制約問題,特に2次錐相補性問題に関するものであった.まず問題の詳しい説明の後,どのような問題が2次錐計画問題や2次錐相補性問題に帰着できるか,さらに2次錐を計算するための手法であるJordan代数を紹介し,これを用いてどのような解析を行うことができるかについて言及された.質疑応答の際には,問題の汎用性,応用可能性に対し質問が集中した.

■「ORを実践しない企業組織」」

  中村 正治 氏 金城学院大学 生活環境学部

中村さんの発表は,銀行におけるこれまでの経営情報システムの紹介に加え,銀行の電算ビルの概要を紹介した.その中で,経験した自家発電装置の増設にからみ,設備上停電の発生する確率を考慮すると多額の出資は必要ないことを説明した.また,設備の故障よりも「みずほ銀行」のシステム停止を例にとり,人に起因するシステム停止の可能性がはるかに高いことも指摘した.会場といろいろと活発な議論がなされた.

3 忘年会のお知らせ

(1). 日時:2002年12月14日(土)17:30 開始~

(2). 場所:名古屋コーチン料理の店「つかさ」 名古屋市中村区名駅四丁目3番25号
       ホテルキャッスルプラザ 電話 052-582-2141

(3). 会費:5,000円

参加希望者は  品質管理協会の安田さんまで申し込みをお願いします.
中部品質管理協会  電話番号 052-581-9841
e-mail: cqca[at]cjqca.com

工場見学のお知らせ

下記のとおり工場見学を行います。

見学先:三菱電機㈱飯田工場

見学日時:11月7日(木) 13時頃~15時40分(工場概況、見学、質疑)

集合時間および場所:7日(木) 12時45分JR飯田駅。なお,適宜昼食をお済ませの上ご集合ください。

推奨交通機関

JR中央線「いいなかライナー」をご利用ください。料金は名古屋から往復3,800円です。

スケジュール(JR名古屋)10:30発 セントラルライナー3号 (JR中津川駅着)11:32(JR中津川)11:52発 いいなかライナー7号 (JR飯田駅着) 12:41

なお,JR名古屋発11:00 特急しなの15号(JR中津川駅着)11:47でも結構ですが,予め「しなの変更券」300円等が必要になります。ご参考までに,帰りは最寄のバス停(伊賀良)までタクシーで移動後,(伊賀良バス停)16:11発 いいなかライナー12号 (JR中津川着) 16:54(JR中津川) 17:08発 セントラルライナー18号 (JR名古屋着) 18:13になります。

 三菱電機(株)飯田工場は同社中津川製作所の分工場で、換気扇量産のモデルショップとして操業を開始しております。顧客志向、高生産性、環境・アメニティ等を重視した工場理念のもと、JEL(Job En-Largement-職務拡大)生産方式の採用、自動化の推進等時代に合わせた様々な生産方式を実践し,換気扇トップメーカーとしての地位を築いております。

ご希望の方は,名古屋工業大学 生産システム工学科 大野 勝久
(E-mail:ohno[at]system.nitech.ac.jp Tel&Fax:052-735-5390)
宛てお申し込みください。なお,定員は10名程度です。

日本OR学会中部支部e-ニュース 平成14年度第4号

内容

1 第3回研究会のお知らせ
2 支部講演会+第2回研究会の報告
3 年末の講演会のお知らせ
4 訂正

****************************************************************************

1.第3回研究会のお知らせ

(1). 日時:2002年11月2日(土)14:00 開始~17:00 終了

(2). 場所:中部品質管理協会 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号
        (第2豊田ビル西館8階)
      電話番号 052-581-9841

(3).プログラム:発表は2件

題名 「二次錐計画問題と二次錐相補性問題」

  林 俊介 氏 京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻

アブストラクト:

  最適化問題のよく知られた枠組みに,線形計画問題(LP)や非線形計画問題(NLP)がある.これらの問題の制約条件は,ある与えられたベクトル値関数が非負錐(非負象限)に含まれるという形で書かれていた.これを非負錐制約という.それに対して,与えられたベクトル値関数が二次錐の直積空間に含まれるという形で表される制約を二次錐制約という.
  二次錐計画問題(SOCP)は,二次錐制約を制約条件として持つような最適化問題であり,二次計画問題(QP)などの多くのクラスの問題が,この二次錐計画問題に帰着できることが知られている.また,線形計画問題(LP)や非線形計画問題(NLP)のKarush-Kuhn-Tucker条件が線形相補性問題(LCP)や非線形相補性問題(NCP)の形で書くことが出来るのと同様,二次錐制約問題のKarush-Kuhn-Tucker条件も二次錐相補性問題(SOCCP)というクラスの問題に帰着することができる.

  本発表では,二次錐とその特性について紹介し,二次錐制約を用いてどのような問題が二次錐計画問題や二次錐相補性問題に帰着できるかを紹介する.さらに,二次錐を計算するための手法であるJordan代数を紹介し,これを用いてどのような解析を行うことができるかについて説明する.

題名 「ORを実践しない企業組織」」

  中村 正治 氏 金城学院大学 生活環境学部

アブストラクト:

  本告先生(元愛知工業大学 教授)の今年7月の講演に関連する発表です.氏が以前勤務していた企業での「ORは実践の科学」の問題点について話をし,討議したい.

****************************************************************************

2 支部講演会+第2回研究会の報告

支部講演会「新フェロ-就任記念講演」

題名 「冗長と分割」
愛知工業大学 経営情報科学部 マーケティングン 学科 中川覃夫

氏は,信頼性理論における,冗長システムにおける基本的な並列システムの構成ユニットの数,取替時間,さらに,N回修理や故障後の取替回数について,微分・差分による最適化手法を用いて議論した.これ等のもっとも基本的なモデルである点検方策を紹介し,他のORの諸問題への応用も可能であることを事例をまじえて解説した.

第2回研究会

題名 「LOCATION GAME ON THE PLANE 」
   V. Mazalov(ロシア科学アカデミーカレリア研究所所長)and M. Sakaguchi

He analyzes the Hotelling’s location game on the plane. There are two
players (firms) located in different points inside the circle and the
customers are distributed with some density in it. The solution of two
game-theoretic problems is derived. The first problem is to find the
equilibrium prices for the goods, and the second problem is to find the
equilibrium allocation of the players inside the circle. The equilibrium in
location game is constructed for uniform and non-uniform case.
****************************************************************************

3.年末の講演会は12月14日(土)を予定しています.

  講演者は 大野勝久先生 (名古屋工業大学 生産システム工学科)です.
  ニューロダイナミックプログラミングとその応用

****************************************************************************

4.訂正

  10月18日発行のOR学会工場見学会のニュースのタイトルを日本OR学会中部支部e-ニュース 平成14年度第4号とします.
   (工場見学の実施日に変更はありません)

  年末の講演会を2月14日(土)とご案内しましたが12月14日(土)の誤りでした.訂正ねがいます.

****************************************************************************

日本OR学会中部支部e-ニュース 平成14年度第3号

内容

1 支部講演会+第2回研究会のお知らせ
2 中部支部共催行事の案内
3 11月の第3回研究会のおしらせ
4 年末の講演会のお知らせ

****************************************************************************

1.支部講演会+第2回研究会のお知らせ

(1). 日時:2002年10月12日(土)14:00 開始~17:00 終了

  (2). 場所:中部品質管理協会 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号

        (第2豊田ビル西館8階)
      電話番号 052-581-9841

  (3).プログラム:

・支部講演会「新フェロ-就任記念講演」 

 中川先生は本年度本部総会にてフェロ-に就任されました.そのフェロ-就任を記念いたしまして、記念講演を実施いたします.

題名 「冗長と分割」
愛知工業大学 経営情報科学部 マーケティングン 学科 中川覃夫

アブストラクト:

信頼性理論において,システムを冗長化することによって,システムの信頼性は一般に高くなる.ここでは,冗長システムにおいてもっとも基本的な並列システムの構成ユニットの数,取替時間,さらに,N回修理や故障後の取替回数について,最適性を議論する.逆に,あることを分割することによって,信頼性も向上する.これ等のもっとも基本的なモデルである点検方策を紹介し,その方法をコンピュータシステム情報システムに存在する諸問題の最適方策に適用する.このような冗長と分割の方法は他のORの諸問題にも容易に応用できるであろう.

・第2回研究会

題名 「LOCATION GAME ON THE PLANE 」
V. Mazalov(ロシア科学アカデミーカレリア研究所所長)and M. Sakaguchi

アブストラクト:
We analyze the Hotelling’s location game on the plane. There are two players (firms) located in different points inside the circle and the customers are distributed with some density in it. The solution of two game-theoretic problems is derived. The first problem is to find the equilibrium prices for the goods, and the second problem is to find the equilibrium allocation of the players inside the circle. The equilibrium in location game is constructed for uniform and non-uniform case.

以上 支部講演会と第2回研究会を合わせて開催します.

****************************************************************************

2 中部支部共催行事の案内

  下記のワークショップはOR学会中部支部共催行事です.

『 ジャストインタイム(JIT)生産システム 』ワークショップのご案内

  2002年9月24日

各位

          南山大学経営研究センター

           センター長  村本正生
           企画責任者  澤木勝茂

『 ジャストインタイム(JIT)生産システム 』ワークショップのご案内

 下記の要領で『 ジャストインタイム(JIT)生産システム 』ワークショップを開催致しますので、ご関心をお持ちの方は是非ご参加下さるようご案内申し上げます。尚、参加希望者は、南山大学 数理情報学部 澤木勝茂までご連絡をお願い致します。

     TEL 052-351-3111(内線745)  E-mail sawaki[at]nanzan-u.ac.jp

                      記

日 時 :  2002年10月19日(土) 午前10時~午後5時30分
           ( 終了後、懇親会を予定しています。)

場 所 :  南山大学 名古屋キャンパス
       J棟1階 特別研究室 

プログラム :

9:30~10:00  受付
10:00~10:10  開催者挨拶
10:10~11:00  小谷重徳 (トヨタ自動車株式会社 コーポレートIT部 グローバル企画室)
          「JIT生産システムの生産・物流管理」
11:00~11:10  休憩
11:10~12:00  田村隆善 (愛知工業大学 経営情報科学部 経営情報科)
          「混合品種組立ラインにおける投入順序づけ問題」
12:00~13:00  昼食休憩
13:00~13:50  小島貢利 (名古屋工業大学 生産システム工学科)
          「かんばん方式の数理」
13:50~14:00  休憩
14:00~14:50  中出康一 (名古屋工業大学 生産システム工学)
          「U字生産ラインの性能評価」
14:50~15:00  休憩
15:00~15:50  高橋勝彦 (広島大学大学院 工学研究科 複雑システム工学専攻)
          「適応型ジャストインタイム生産システム」
15:50~16:00  休憩
16:00~16:50  大野勝久 (名古屋工業大学 生産システム工学科)
          「生産ラインの最適制御」
17:30~19:30  懇親会(会場等、別途ご案内申し上げます。)

以上

南山大学経営研究センター

TEL  052-832-3111(内線428)

E-mail mcenter[at]ic.nanzan-u.ac.jp

****************************************************************************

3.11月の第3回研究会のおしらせ

  日時等現在未定です.

****************************************************************************

4.年末の講演会は2月14日(土)を予定しています.

  講演者は 大野勝久先生 (名古屋工業大学 生産システム工学科)です.

  (仮題)ニューロダイナミックプログラミングとその応用

日本OR学会中部支部e-ニュース 平成14年度第2号

内容

1 3学会共催研究発表会プログラム
2 第1回中部支部研究会報告

=========================================

1.3学会共催研究発表会

共通テーマ:「変革の世紀に求められる 経営に生かす手法研究と実践」

開催日:2002年8月26日(月)    会場:名古屋工業大学2号館

時 間    内   容

10:30~10:50 受 付 〔第1会場:生産システム工学科 F1教室〕

研究発表プログラムは,添付ファイルを参照してください.

17:00~18:30 懇 親 会 会場:名古屋工業大学内 大学会館2Fカフェテリア食堂

2.第1回研究会報告

7月19日(金)に中部品質管理協会会議室において第1回研究会が行われた.

最初のご講演は本告光男(元中部電力情報システム担当支配人,愛知工業大学元教授)先生で,タイトルは「企業会員数の退化現象について思うこと」.

ご講演の概要:先生はOR学会の(特に企業の)会員数が近年減少していることを憂いておられる.このためOR的問題を抱える企業を取り込む必要があるが,企業の中では,ORの説明しずらい学問といった負のイメージもあり,昔と比べて地位が低下している.また学会誌も技術者には難しく企業に役立つ話題が少ないし,研究発表会は,以前は企業の‘問題の研究’の発表とそれに対する研究者の聞く場であったのが,最近はそういった話題は門前払いの感がある.
これらのことを考え,ここで解決法を以下のようにまとめる.

1.世界を広げる.付き合いを広げる.具体的には企業の論文を親切に見る.
2.原点に戻る.手法だけ(縦へ)の研究でなく問題(横へ)の繋がりが必要.
3.実践しやすい経営組織,環境作り.
4.学会誌は相手の目の高さで作る.

以上批判めいた話になったが決してそうではなく学会の淘汰に対する危機感からの発言であるのだと話を結ばれた.
その後,参加者との質疑応答が活発に行われたが,企業の参加者が少なく参考意見が聞けなかったのが残念であった.

次のご講演は宇野裕之(大阪府立大学 総合科学部 数理・情報科学科)先生で,タイトルは「Minimum Edge Ranking Spanning Tree Problem」.
ご講演の概要:グラフの‘枝ランク付け’問題とは各枝に「同じ数字(=i)をつけられた枝を結ぶすべての路に含まれる枝にはiより大きい数字が与えられている」という性質を持つ数字(ランク)を与えることであり,この問題はNP-hardに属する問題であることが知られている.
今回は,ランクを与える枝はグラフの全域木にならねばならないという性質を付加した枝ランク付け全域木問題を考える.
この問題はプロセスの並列化や複数のHD上のデータの効率的な集約などに応用される.この問題も一般のグラフに対してはNP-hardであるが,閾値グラフには多項式時間で解くことができることを示した.
今回の参加者の多くはグラフ理論に対しての専門家ではなかったのだが,難解な問題にも関わらず宇野先生のわかりやすい解説で理解が深まったという印象を受けた.
参加者の興味は閾値グラフに関するものが多く,なぜこのグラフを対象にしたのかとか,他にも面白い結果が出そうなグラフの形はないのかといった質問が出た.

1 32 33 34 35 36 37 38