日本OR学会中部支部ニュース 平成14年度 第1回

内容

1.研究会のお知らせ
2.3学会共催研究発表会のお知らせ
3.事務連絡
4.報告

――――――――――――――――――――――――――――――――――   

1.第1回研究会のお知らせ

(1). 日時:2002年7月19日(金)17:00 開始~19:00 終了
(2). 場所:中部品質管理協会 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号
        (第2豊田ビル西館8階)
      電話番号 052-581-9841

(3).プログラム:
1.題名 「企業会員数の退化現象について思うこと」
     本告 光男 氏 (元中部電力 情報システム担当支配人,愛知工業大学元教授)

  内容:企業にとって最も身近であるべきOR学会の企業会員数が年々退化しています。財政的にも由々しき問題です。この不況のせいもあると思いますが、この問題についてささやかな経験ではありますが、思いついた事柄をお話いたします。

2.題名: Minimum Edge Ranking Spanning Tree Problem
    宇野 裕之  氏 (大阪府立大学 総合科学部 数理・情報科学科)

内容:An edge ranking of a graph is a labeling of edges with the property that every path between two edges with the same label i contains an intermediate edge with label j>i. We introduce the problem of computing a minimum edge ranking spanning tree (MERST) of a given graph (i.e., find a spanning tree of a given graph whose edge ranking is minimum), which models parallel processing, and so on. The problem MERST turned out to be NP-hard for general graphs, and only a simple approximation algorithm has been proposed so far. However, we show that MERST has a polynomial time algorithm when a graph is threshold. The result is significant in the sense that it first finds a non-trivial graph class for which the problem MERST is polynomially solvable.

2.3学会共催研究発表会のお知らせ

(1). 開催日:2002年8月26日(月)
(2). 会場:名古屋工業大学 2号館
   「OR支部会員の積極的な参加をお願いします」
   目標発表件数:QC11件,OR4件,JIMA3件
講演:QC学会で若手の講師を依頼中
参加者目標:QC85名,OR20名,JIMA15名
参加費(予定):会員4,000円,準会員2,000円,非会員6,000円
懇親会:参加費4,000円
 目標参加人数(QC27名,OR12名,JIMA6名)

当日のスケジュール

 午前中:講演会(QC学会から1件)
 午後:3会場で研究発表会
 夕刻から懇親会

3.事務連絡

(1) 日本OR学会中部支部メイリングリストのお知らせ.
 日本OR学会中部支部のメイリングリスト構築されています.アドレスは,次のようになっております.
        or-chuubu@iq.nanzan-u.ac.jp

(2) メイリングリストへの登録のお願い.
 郵送による支部ニュースの配送は,経済的な問題だけでなくかなりの労力を必要とします.そのため,郵送による支部ニュースの配送は,年数回に限定せざるを得ません.
 一方,電子メイルによる配送は,速報性にとみ,随時,支部会員にお知らせしたいことをお知らせできます.
 今後の支部ニュースは,このメイリングリストを利用した電子メイルと郵送とで配送いたしますが,できる限り電子メイルによる配送を行いたいと考えております.
 電子メイルによる支部ニュースの配送に御協力いただける方は,事務局宛(snakam@kinjo-u .ac.jp)電子メイルでご連絡をいただきたくよろしくお願い申し上げます.
 また,支部会員間の迅速な情報交換にこのメイリングリストをご利用いただければ幸いです.

(3) 中部支部のインターネットホームページのURLは以下のようになっております.

http://www.iq.nanzan-u.ac.jp/members/ano/orsj/orsj-chubu.html

 支部のニュースは,随時このホーム頁にも掲載されます.

(4) 支部ニュース掲載記事のお願い.

 支部ニュースに掲載を希望される記事がありましたら,電子メイルで事務局までお送りください.

(5) 日本OR学会中部支部平成14年度の役員は,平成14年3月9日(土),中部品質管理協会において開催されました支部総会で以下のように決定 されました.

支部長
飯田 次生  日本ガイシ(株)
副支部長
玉置 光司  愛知大学
運営委員
安達 公一  名古屋工業大学
穴太 克則  南山大学
岩田 怜   (株)名鉄コンピュータサービス
大鋳 史男 名古屋工業大学
尾鍋 佳昭 日本ガイシ株式会社
金子 美博  岐阜大学
久野 源三  (株)トーエネック
小谷 重徳 トヨタ自動車(株)
澤木 勝茂  南山大学
鈴木 敦夫 南山大学
辻 紘良 愛知淑徳大学
田中 庸平  中電コンピューターサービス(株)
徳山 博干  静岡大学
中島 恭一  富山県立大学
中田 友一 中京大学
中出 康一 名古屋工業大学
日沖 篤郎 中部電力(株)
日比野 康文   愛知学院大学
前田 隆   金沢大学
増山 繁   豊橋技術科学大学
監事
中川 覃夫   愛知工業大学
大野 勝久   名古屋工業大学
研究幹事
茨木 智   名古屋市立大学
蒋 湧   愛知大学
庶務幹事
中村 正治  金城学院大学
愛知 徳哉   中電コンピュータサービス(株)
事務局
安田 照美  中部品質管理

(6) 2002年度年間事業予定のお知らせ.

 平成14年度の支部行事の予定は以下のとおりです.
   工場見学会:5月 愛知カシオ (済み)
   支部研究会:7月19日(金), 11月,1月(計3回)
   3学会共催行事 8月26日(月)場所 名工大
   支部講演会:10月
   定例講演会:12月
   支部総会:3月
   支部研究発表会:3月

4.2002年度OR学会中部支部工場見学会実施報告

見学先:愛知カシオ㈱ 小牧市上末2233-1

見学日時:5月29日(水) 午後1時30分~5時

参加人員:10名

当日スケジュール:

1)会社概要説明

2)愛知カシオの「急激な負荷変動に適応する生産の考え方」の説明

3)工場見学~SMT工程(機械)、QV生産工程、通信生産工程

4)質疑応答及びディスカッション
感想:特殊なライフサイクルを持つ携帯電話、デジタルカメラ等の早急なるラインの垂直立ち上げへのシステム的対応や外国人を中心とする派遣社員を如何に効率的にラインへ適応させるか等の説明と直接の現場をみることができた貴重な見学会でした。(飯田 記)

日本OR学会中部支部ニュース 平成13年度 第6回

中部支部幹事会,運営委員会,総会,研究発表会,懇親会のご案内.

 平成14年3月9日(土)に上記会合が開催されます.運営委員の方々には,別途郵送でご案内を差し上げます.
 支部総会は,一年間の支部活動を決定する重要な会議です.支部会員の方々におかれましては,ふるってご参加いただきたくよろしくお願いいたします.

中部支部幹事会

平成14年3月9日(土) 11時00分-11時50分
中部品質管理協会 (第2豊田ビル西館)

中部支部運営委員会

平成14年3月9日(土) 12時00分-13時00分
中部品質管理協会(第2豊田ビル西館)

20002年度 中部支部総会

平成14年3月9日(土) 13時20分-14時20分
中部品質管理協会(第2豊田ビル西館)

第28回中部支部研究発表会

平成14年3月9日(土) 14時30分-17時30分
中部品質管理協会(第2豊田ビル西館)

懇親会
平成14年3月9日(土) 夕刻
場所は未定です
 懇親会の詳細は決まっていませんが,参加される方は,下記当ご連絡下さい.
中村 正治 e-mail PFA00744[at]nifty.ne.jp FAX 0594-46-8053

 中部品質管理協会の住所:
〒450-0002 名古屋市中村区名駅四丁目10番27号 第2豊田ビル西館
Tel:052-581-9841(代)

第29回中部支部研究発表会プログラム

 第29回支部研究発表会を開催致します.中部支部会員の方々にはふるってご参加,御議論いただきたくよろしくお願い申し上げます.

 日時:平成14年3月9日(土),14時30分-17時30分
 場所:中部品質管理協会(第2豊田ビル西館)研修室

 プログラム:
 第1セッション(14:30-15:30)

1.「画素選択順を考慮した画像2値化アルゴリズムの研究」
阿部孝希,永持仁(豊橋技術科学大学)

2.「多目的最適化を用いた部品の共通化に関する研究」
近藤裕之(名古屋工業大学)

3.「東海三県大型小売店舗の商圏解析に関する研究」
荒内慎,土川功介,杉浦里実,鈴木佐知子(南山大学)

=休憩(10分)

 第2セッション(15:40-16:40)

4.「生産システムの最適運用に関する研究」
殷俊平(名古屋工業大学)

5.「A Faster 2-Approximation Algorithm for the Minmax p-Traveling Salesmen Problem on a Tree」
岡田耕平,永持仁(豊橋技術科学大学)

6.「2段階チェックポイントの最適回復方策」
梅村静香,中川覃夫(愛知工業大学)

=休憩(10分)

 第3セッション(16:50-17:30)

7.「愛知県の農家における作付計画の最適化」
板倉範和,阿部大助,本多里江子,三田裕子(南山大学)

8.「Constructing a Cactus for Minimum Cuts of a Graph in $O(mn+n^2\log{n})$ Time and $O(m)$ Space」
中村秀司,石井利昌,永持仁(豊橋技術科学大学)

報告

 2002年1月24日(木),名古屋工業大学F3講義室において本年度最後の支部研究会が行われた.発表は2件あり,出席者は,講師の先生方を含め,22名であった.

 最初の講演は南山大学数理情報学部数理科学科の鳥居達生先生によります「数値計算におけるill-posed problem と呼ばれる問題について」でした.
 先生の取り組まれている問題は逆問題と呼ばれているものであり,観測結果から原因を推測する問題のことで,例えば物体に音波や電磁波をあててその散乱特性から物体の形を知ることや,ボケ画像から鮮明な画像を復元することなどに見られる問題だそうです.
 今回は(過剰条件)連立1次方程式の(最小自乗)解を数値的に求める場合,とくに問題が解きにくい(ill-posedである)場合いかに効率よく求めるかという観点からの発表でした.
 先生は計算手順が煩雑な特異値分解に基づく方法よりも列変換QR分解を用いる方が解法の単純性,安定性,計算量の観点から優れているという結果を報告されました.先生の研究は現在の計算機の発達を考えると非常に実用的であり,先生の言葉をお借りしますとアナログのデジタル攻略,連続の離散近似などの重要なキーワードと結びつく古くて新しいものであると感じました.

 続いての講演は,株式会社オークローンマーケティングのショップジャパン事業部長であるラルフ・ラスバーン氏による,Optimizing systems for direct marketing.通販事業の特徴やそこに潜んでいる様々な課題を中心に話された. 日本の通販市場は約23兆円であり,各事業者はテレビ,ラジオ,新聞広告,カタログ,インターネット等の様々な媒体を利用し,健康食品,日用雑貨,宝飾品等の様々な商品を扱っている.氏のショップジャパンも同様であるが,扱う商品のほとんどが輸入品であり,会員制をとることで顧客の定着を狙っている.
 今回は主にテレビによる通販事業についての話であった.新聞広告やカタログと違い,テレビは即座に顧客からの反応が入る.ここが面白いところであると言う.ショップジャパンは全国160余局と契約して放映しているが,局ごとに受注用電話番号を変え,局ごと,放映時間ごと,商品ごとに細かく受注データを取っている.一体,どの素材をいつどの局で流せば利益が最大になるのか.現在はROASという指標に基づいて決めて放映スケジュールを組んでいるが,さらに質的量的に合理的な指針を求めているとのことである.他にも,注文主に電話口で関連商品を提案して追加注文を促すアップセルについて,どのような商品に対しどのような商品を,どのようなスクリプトで,どのような順序で話せばよいのか.コールセンターにはいつ何人のコミュニケーターを配すればよいのか,等の疑問があり,以上3点が,現在,取り急ぎ解決したい課題とのことである.
 講演自体は30分程であったが,その後,氏自らが司会をされて,非常に活発な議論がなされた.商品選択のこと,インターネット通販の将来性,在庫問題等,講演で抱いた疑問に対し,分かりやすくお答え頂いた.
 なお,オークローンマーケティングでは現在,主に先述した3課題の解決のため,氏直属のアナリストを募集しているとのことである.自薦他薦を問わず,適任者をご存知ならば,是非,氏にアプローチしてみてはいかがだろうか.

日本OR学会中部支部 事務局
名古屋工業大学生産システム工学科内
大鋳 史男
〒466-8555 名古屋市昭和区御器所町
TEL 052-735-5393
FAX 052-725-5401
Email ohi[at]system.nitech.ac.jp

日本OR学会中部支部ニュース 平成13年度 第5回

幹事会及び運営委員会のお知らせ

 幹事会及び運営委員会を平成14年3月9日(土)に中部品質管理協会で開催致します.時間は追って決まり次第お知らせ致しますが,幹事及び運営委員の方々にはよろしくお願い申し上げます.

2002年度支部総会開催のお知らせ

 2002年度支部総会を平成14年3月9日(土)に中部品質管理協会で開催致します.時間は追って決まり次第お知らせ致しますが,ふるってご参加いただきたくよろしくお願い申し上げます.

第29回中部支部研究発表会論文募集のお知らせ

 第29回支部研究発表会を平成14年3月9日(土)に中部品質管理協会において開催します.発表にご協力の程よろしくお願い致します.なお,発表申し込みの締切り日と,論文原稿の締切り日とが異なりますのでご注意下さい.

 申し込み方法:発表題目,発表者名,発表者の所属をFAXかEメールで連絡下さい.
 申し込み先: 〒470-0296 愛知県西加茂郡三好町黒笹370 愛知大学経営学部 斉藤毅
        TEL:05613-6-1111(代) FAX:05613-6-5553 
        e-mail: tsaito[at]vega.aichi-u.ac.jp

 申し込み締切:平成14年2月13日(水)
 発表時間:  質疑応答を含め,20分程度を予定しています.
 発表を申し込まれた方は,下記の要領で論文を作成し上記申し込み先まで送付して下さい.
 記載事項他: 原稿はA4サイズ,天地左右のマージン各20mm以上,4ページ.題名の後に,氏名,大学,学部,学科,住所,Eメールアドレスを記載してください.
 原稿締切:  平成14年2月20日(水)
 原稿送付先: 〒470-0296 愛知県西加茂郡三好町黒笹370 愛知大学経営学部 斉藤毅

 ご質問等ございましたら,上記申し込み先にお問い合わせ下さい.

研究会,講演会のお知らせ

第3回中部支部研究会のお知らせ

 日時:   平成14年 1月24日(木),午後5時-7時
 場所:   名古屋工業大学 2号館3階F3教室

 講演者1:鳥居達生(南山大学数理情報学部数理科学科)
 講演題目:数値計算におけるill-posed problem と呼ばれる問題について 講演内容:観測結果から原因を推測する問題は逆問題と呼ばれています.たとえば,物体に音波や電磁波をあてて,その散乱特性から物体の形を知ること、ボケ画像から鮮明な画像を復元することなどです.これらの問題は,通常微分方程式,積分方程式として定式化されます.微積分を離散化(主として数値積分)によって,微積分方程式は大次元の連立代数方程式に変換され,大部分は連立1次方程式を解くことに帰着されます.逆問題では,悪条件問題(ill-posed)がよく現れます.これらの問題は,本質的には,ベクトル系の一次独立性に関することです.一般論はともかくとして問題の特殊性(行列の特殊の型)と数値計算上の算法の安定性を考慮すると古くて新しい問題です.筆者は,最近は,2つの多項式の近似GCDや関数の有理関数近似,多項式の因数分解の基礎となる道具(多項式剰余列の生成法)に関心をもっています.ここでは,テプリッツ行列の分解と階数の判定を安定な算法で効率的に行うことが課題です.

 講演者2:ラルフ・ラスバーン(オークローンマーケティング社ショップジャパン
事業部部長)
 講演題目:Optimizing Systems for Direct Marketing
 講演内容:Direct marketing in highly competitive markets requires careful analysis of multiple factors to determine the optimal functioning of multiple interrelated systems. These systems encompass product, promotion and order-taking. Product systems include product ordering, warehousing, and shipping. The promotional system involves the scheduling of TV advertising. The order taking system includes the 24-hour scheduling of telephone communicators, similar to the Nurse Scheduling problem. All these sub-systems must interact to generate the greatest possible profit using the most efficient means possible. Can OR help us optimize within each subsystem and in the interactions that constitute the superordinate system.

共催研究会のご案内

「第12回東海ファジィ研究会(愛称:蒲研(がまけん))」のお知らせ

 日本ファジィ学会東海支部の恒例行事「東海ファジィ研究会(蒲研)」を下記要領にて開催します.会場を蒲郡に固定して定着をはかった企画も10回目を迎えます. 本年度は,蒲郡市に隣接する幡豆郡の三ヶ根山頂が会場となっております.有料道路三ケ根スカイラインの近くにあり,交通が不便ですが,見晴しは抜群で知多半島,渥美半島,三河湾が一望できます.JR三ヶ根駅から,ホテルの送迎バスが出る予定です

 先生方の研究発表と学生の卒論発表が混在する,気楽な1泊研究会です.また今年度は,チュートリアル講演として,学生向けのやさしいファジィ講演も開催されます.各支部・研究会の協賛をいただいて,全国からお集りいただけるように準備を進めております.ゼミ合宿には最適です.多数のみなさまのご参加をお願い申し上げます.

■主 催:日本ファジィ学会東海支部

■後 援(予定):蒲郡市

■協賛(予定):日本ファジィ学会各支部・各研究会,日本経営システム学会,日本経営工学会中部支部,日本OR学会中部支部,教育情報システム学会中部支部,コンピュータ応用技術協会

■日 時:2000年2月15日(金)午前10時~16日(土)午後13時終了予定

■場 所:グリーンホテル三ケ根

〒444-0701 愛知県幡豆郡幡豆町三ケ根温泉
TEL 0563-62-4111, FAX 0563-62-4672
http://www.showacs.co.jp/sangane3/

■交 通:

 電車の場合,JR三ケ根駅までお越しください.2月15日(金)は午前9時30分と午後12時30分に,2月16日(土)は午前9時30分に,ホテルからJR三ケ根駅に送迎バスがお迎えします.

 自家用車の場合,東京方面から「東名音羽蒲郡IC → オレンジロード → 蒲郡市内→ 三ケ根スカイライン(有料) → 会場」となります.名古屋方面からは「岡崎市内→ 国道248号線 → 三ケ根駅付近 → 三ケ根スカイライン(有料) → 会場」,または「国道23号線 → 国道247号線 → 幡豆町,子供の国入り口 → 会場」などの様々なル-トがあります.詳細は,東海支部ホ-ムペ-ジでご確認ください.

 なお,めったに降りませんが,万一,雪の場合は,山の下のホテル指定の駐車場に駐車してください.当日,ホテルに連絡くださればバスがお迎えします.

■行事内容:

特別講演:愛知工業大学電子工学科江口一彦氏

「VLSI設計自動化におけるソフトコンピューティング応用可能性について-ファジィ
推論と遺伝的アルゴリズムによるフロアプラン自動化の試み-」
チュートリアル講演:名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科磯本征雄氏
「教育工学と情報技術-教え込み教育と創造性教育のモデル化-」

15日午前:一般講演
15日午後:チュートリアル講演,一般講演
15日 夕:懇親会
16日午前:特別講演,一般講演

■発表申込:2002年1月30日(水)までに,題目,著者名,所属,発表者名,連絡先住所,電話番号,FAX番号,E-mailアドレスを,下記申込先へ,E-mailまたはFAXにてお送りください.ご参加のみ,ご家族同伴も歓迎いたします.

■講演論文:書式や必要部数等詳細な情報を「プログラム送付時」にご連絡いたします.なお,講演論文集は当日会場で行う簡易製本と,後日行う本製本の2種類となります.当日は,簡易製本用(両面印刷,参加人数部),本製本用(片面印刷,2部)をご持参下さい.

■参加費:会員・非会員とも4,000円.ただし,学生(大学院生を含む)は2,000円.

■宿泊費:1泊2食付き12,000円(懇親会費込み).会場は山頂にあるため,周辺に食堂等はございません.2月15日(金)の昼食が必要な場合は,1000円にてお弁当を用意いたします.参加申込の際,お弁当が必要かをお知らせください.

■懇親会費:宿泊しない場合,6,000円.宿泊者は無料(宿泊費に組込み).

■担当幹事:吉川大弘(三重大),大崎美穂(静岡大),吉根勝美(南山大)

■申し込み先:〒514-8507 津市上浜町1515

三重大学工学部電気電子工学科 吉川大弘

E-mail: tom[at]ts.elec.mie-u.ac.jp, TEL, FAX: 059-231-9737

※東海支部ホームページでも詳細をお知らせいたします.

http://www.ip.elec.mie-u.ac.jp/Soft-Tokai/

報告

平成13年度第2回中部支部研究会

 11月29日木曜日17時より,名古屋工業大学において,平成13年度研究会が開催された

 最初のご講演は鶴見昌代 (大阪大学大学院工学研究科電子情報エネルギー工学専攻)先生の「協力ゲームにおける貢献度に基づく解概念とその応用」でした.まず最初に,協力ゲームの解(分配)の概念,とくにShapley 値やBanzhaf 値,解の対称性(提携や順列のような貢献度を測る基準が等確率で生じるかどうか)等を簡単に解説していただきました.鶴見先生は非対称であるときに,いかなる基準に対しても貢献度の期待値の形で解を与えるような,より一般化した解概念を提案されました.さらに提案した解を基準化することによって新たな解を構成し,その解と基準化する前の解に対して共に公理化を行った後で,従来の解との関係について明らかにされました.最後に応用として述べられた実際の日本の参議院における各政党の影響力についての評価では,民主党,共産党の貢献がないという結果を報告されていました.現在の議席数や党間の関係からするとそういう結果もやむなしというところでしょうか.

 2つめのご講演は、橋本日出男(南山大学総合政策学部)先生の「顧客から見たOR」でした.世界銀行での仕事の中で、ORを顧客として使ったときの経験(とくにガーナでのマクロ経済分析に携わっておられたときの経験)をお話していただきました.お話の内容は,ある一国の経済の応用一般均衡問題は非線形最適化問題として定式化できるので解くことができるのだが,数ヶ国の経済の応用一般均衡分析となると非線形相補性問題(NCP)となってしまう.またSTPAモデルといわれる一次産品市場分析、貿易・投資・資源問題分析で使われるモデルも1財なら2次計画問題であるのだが,複数財になるとNCPとなってしまう.顧客としてNCPを解くことをOR研究者に要求するのだがあまり満足できる解が得られない.どなたかこのNCPを効率よく解いてはもらえないかというものでした.
 橋本先生の民間での貴重な経験はわれわれ研究者にとって非常に興味深いものでした.理論上は解ける問題でも,実データから作られた問題を解くとなると,そううまくいかないのだということを改めて知ることとなりました.また,ガーナの経済政策を決定したときのエピソードは実に愉快でした.

平成13年度定例講演会

 12月8日土曜日15時より,メイテツコム本社第3,4会議室において,平成13年度定例

講演会が開催された.

 最初のご講演は本告光男氏(元中部電力情報システム担当支配人,愛知工業大学元
教授)の「中部支部の生い立ちと小野勝次先生の思い出」.今年で生誕40年を迎えた
中部支部の誕生秘話や発足当初の活動状況を,先日逝去された小野勝次先生の思い出
とともにお話下さった.

 当時の清水名工大学長が「ORは日本の将来のために育てなければならない学問だ」
と小野先生をくどき,そして小野先生が初代副支部長となられたこと.後の支部長承
諾の際の秘話.中部支部は他支部と比べて賛助会員が非常に多く,月例研究会を開い
て企業のあまり公開できないような話までテーマとして取り上げていたこと.また,
その際は秘密厳守が暗黙裡に守られていたこと.もちろん,本告氏ご自身が中部電力

で,例えば水力発電所の事務所設置の際の人員配分等にORを利用して活躍なさったこ
ともお話された.ただ,氏の活躍の際にも,例えばコンピュータ利用の際には小野先
生の「コンピュータのこけおどし」等の忠告に助けられたことがあるそうである.一
人の豪傑の物語と共に,中部支部の歴史を知ることのできた,貴重な講演であった.

 2つめのご講演は、株式会社メイテツコム社長岩田怜氏の「OR雑感」であった.以
前より中部支部の活動に御尽力頂いていた岩田氏の社長就任記念講演としてお話をい
ただいた.

 岩田氏は,本告氏同様に中部支部には古くから関わりを持たれており,ご講演は
「思い出」から始まった.産学合同勉強会で苦労されたこと,サマーセミナー
OR(SSOR)や一泊見学会等で当時の仲間と親交を深められたこと,小野勝次先生御自宅
での飲み会での思い出話しなどを,つい昨日のできごとのようにいきいきとお話された.

 そしてお話は,これまで(株)メイテツコムで取り組んでこられたさまざまな問題の
実例の紹介へとうつっていった.「運賃設定問題」「正矢計算」「造成地の土工量」
「博覧会のプラットホーム設計」「貸切りバスの配車計画」「バス乗務員の乗務行路
表作成」などについて説明があったが,決してこれらはすんなりと成功したものばか
りではなく,いくつかの失敗もあり,それを重ねていきながらやっとの思いで完成し
たものも少なくないという.最後に名鉄の提供するインターネットサービスの紹介が
あり,講演は終了した.

 今回の定例講演会でのお話は,ルポを執筆している我々はほとんど生まれる前か子
供のころの話しであったが,それがどれもとても新鮮に感じられた.今年は中部支部
設立40周年の節目の年にあたるが,支部設立当初の苦労話しやエピソードを聞き,改
めて,これからの10年20年を見据えて活動していくための力の源を頂いたように思う.

日本OR学会中部支部 事務局
名古屋工業大学生産システム工学科内
大鋳 史男
〒466-8555 名古屋市昭和区御器所町
TEL 052-735-5393
FAX 052-725-5401
Email ohi[at]system.nitech.ac.jp

2001年度支部講演会 報告

中部支部の生い立ちと小野勝次先生

                       本告光男

はじめに

 日本OR学会 名誉会員、中部支部 顧問、の小野勝次先生は8月18日にご逝去されました。享年92才でした。OR学会誌の11月号の冒頭、第2頁に、私の追悼文「小野勝次先生を悼む」と、先生の略歴が掲載されていますので、是非御一読賜りたいと存じます。この中部支部の創設に当たりましては、小野勝次先生が深く関わって下さいました。そして、余所の支部とは少し違った支部として評価されてきました。適当な機会に、発足当時の状況を、私達が元気なうちに、一度、皆さんにお話しておきたいと思っていましたので、「小野先生御逝去のこの機会に、・・・・。」とお願い致しました。

  ところが、この7月にメイテツコムの岩田さんが社長に就任されました。これは大変にお目出度いことであります。そのお祝いもあって、岩田さんに講演をお願いしてあると伺いました。そこで、そのお祝いの足を引っ張るようでは不本意でありますし、私は辞退しようかと思いましたが、そこを大野支部長と岩田社長の御好意によりまして、私の講演を割り込ませて下さいました。このような機会をお与え下さいました、お二方及び関係者の皆さんに厚く御礼申し上げる次第で御座います。 また、小野先生の追悼会が10月13日(土)に催されました。御親族からの御指名もありまして、僭越ではありましたが、私が発起人の末席に加わりました。数学の関係者、陸上競技の関係者、ORの関係者など46名、御親族の方を含め参加者約60名の予想以上に賑やかな追悼会でした。OR学会からは、長谷川会長が参加されましてスピーチをして下さいました。なお、中部支部発足当時の月例研究会で活躍されたORオールド・ボーイも4~5名(平石義則、村手光彦、山田英夫、飯田次夫)参加されまして懐かしい一時でもありました。実は、この中部支部が発足したのは昭和36年10月(1961年10月)であります。 つまり、今年は丁度、中部支部の創設40周年に当たります。この時期に、小野先生のお話をするのも何かの因縁かもしれません。さて、これからのお話を

1.組織の発展過程

2.主な活動

3.大學のOR教育

4.企業のOR実践

5.小野先生の思いで

のように進めて参りたいと思います。

1.組織の発展過程 (1)日本OR学会の創生期

  OR(Operations Research)は皆さん御承知の通り、第2次世界大戦を通じて、イギリスで生まれて、アメリカで育った、と云われてれています。我が国のORの始まりは、戦後可成り経った1952年(昭和27年)1月にアメリカから渡ってきたと云ってよいと思います。 つまり1951年(昭和26年)7月に「PhilipM.Morse,George E.Kimball:Methods of Operations Research」の発行改訂版がJohn Willey社から出版され、その本が1952年(昭和27年)1月にW.Edward Deming博士から日本科学技術連盟に3冊寄贈されました。これが日本にORが入ってきた始めであった、ということです。その本は  防衛庁陸上幕僚監部多田和夫 氏 始め防衛庁OR班

  総理府統計基準部   中原勲平 氏、

等によつて翻訳され、日本語版が「オペレーションズ・リサーチの方法」と云う本として昭和30年 9月に日科技連から出版されました。日科技連は東工大の河田龍夫先生を委員長とする研究委員会を設けて、この本の研究会を発足させました。これが我が国における組織的なOR研究の始まりであります。 (2)任意団体 日本OR学会発足  1957年(昭和32年)6月15日 日本OR学会は、今申し上げた委員会が中心になり、河田研究室で設立の準備を進め、昭和32年 6月15日に会員数305名の任意団体として発足しました。学会の機関誌は2種類でした。「経営科学」=和文の論文誌と会誌を兼ねていました。それと、「Journal of the Operations Research Society of Japan」=英文の論文誌を出していました。

 この頃、小野先生は研究室にOR学会から機関誌が送ってくるので、誘われていることを認識はしていたようですが、結局お断りになっていたそうです。一方、中部電力では小生が昭和32年 4月に静岡支店から本店の企画室組織担当に転勤しまして、ORらしき仕事を既に始めていました。 

(3)中部支部の発足 1961年(昭和36年)10月昭和36年10月、中部支部の設立総会を栄町の電通ビル4階のホールで開催しました。本部の研究発表会と前後して行いました。当時の会員数は500人位だったと思います。

  運営委員

   支部長  清水勤二     名古屋工業大学長
   副支部長 小野勝次     名古屋大学 理学部 数学科 教授
        梅田俊雄、    中部電力 取締役企画室長
        西沢 勇、    中日新聞 企画室長
        清水       中産連理事長
   幹事会
        中産連      天野菊夫事務局長
        名鉄       村手光彦企画室長
        東邦ガス     藤波 健氏
        中部電力     本告

だったと思います。

   一 般(よく参加された方)

       榎本久徳、中村淳一、平石義則、村田秀雄
   事務局

       事務局は中部産業連盟に引き受けてもらいました.

中部支部の創設については、文部省経由で名古屋工業大学の清水勤二先生(元文部省の大學局長)に働きかけがありました。一方、中部電力の梅田俊雄取締役に国鉄の審議室長横山勝義氏、東工大 松田武彦助教授から働きかけがありました。その経緯には中部電力が、その頃既にORを実践していましたし、私はこれらの方々と面識もありました・・・・・・・・・・・・・

  日本生産性本部の「アメリカORの調査団」 昭和34年?が派遣された。

メンバーは松田武彦氏(東京工大助教授)、横山勝義氏(国鉄審議室長)、山口英治氏(信越化学)、梅田俊雄(中部電力取締役企画室長)、・・・・・・・・・・報告書を出さなかった調査団で有名でしたが、なかなか息のあった調査団でした。清水先生は、支部の中身を作る牽引役として、小野先生に参画するように口説かれました。清水先生は、よく「私は専門家ではないから詳しいことは分からないけれど、日本の将来のために、育てなければならない学問だそうだ。」と言っておられました。清水先生の殺し文句は”日本の将来のために、育てなければならない学問”でした。小野先生は「清水さんとは長い付き合いだし、義理もあるし、まあ月に1回位集まって、話を聞く位なら何とかやれるだろう」と云われて、また支部長はいやだ、と云われて、副支部長をお引き受けになりました。それから3年後、昭和39年に、清水先生が亡くなられまして、その後、支部長をお願いしました。その時、こんなことを話されました。産学協同のある会合で清水先生と一緒になられて、その帰りの車の中で清水先生が「小野さん、この地方のORを育ててやってください。」と何かしんみり云われたそうです。そこで、小野先生は清水先生の家の前で、「やあ!、今日は清水さんの遺言を聞いて、お別れだな!」と冗談を云って別れたそうです。それから1週間後に清水先生が急死されました。小野先生は「本当の遺言になってしまつた。もし、これを断ると清水さんが化けてくるかもしれないな!」と何かしんみりしておられました。それから、会長に就任される迄の、7年間(昭和39~46年度)支部長をやって下さいました。

(4)社団法人 日本OR学会として再発足 1972年(昭和47年)5月23日大學でも、特に大学院ですがORを教育するようになり、会員数も2000名を越えましたので、正式に社団法人として登録することになりました。そのために助走期間を設けて、賛助会員・一般会員の増強、知名度向上の運動を展開しました。 1967~68年(昭和42~43年) 土光敏夫会長(東芝社長理事会にもよく出席されました。質素な暮らしぶり、誠実さ、に感銘を覚えました。主として東芝系の会社を賛助会員に勧誘されました。

 1969~71年(昭和44~46年)小林宏治 会長(NEC社長)

チッポケな学会で上品なことばかり並べていたら、何れ財政的に潰れてしまいます。「会員数を5000名以上にしないと財政的に成り立ちませんよ!」と督励されました。主としてNEC系の会社を賛助会員に勧誘されました。 このように助走期間には、財界の大物に座って頂きました。その後を受けて、社団法人学会の初代会長には小野勝次先生に座って頂きました。会長の人事は難しかった記憶があります。

(1)なりたい方が何人か居られましたが、あちら建てれば此方が建たず、凝りが    出来ては将来に禍根を残しますし、・・・・・・  (2)それともう一つ、その次の会長の時にIFORSの国際会議を日本で引き受ける事が決まっていましたので、その準備のために1億円程の寄付金を集めなければならない.と云う問題がありました。私は寄付金の問題は別として、静岡大学の学長を任期満了で退任される予定であった、小野先生に白羽の矢をたてました。その読みは(1)一見、ORとは無関係・・・・・・・ORを専門としていない。

(2)数学出身のOR先生は数学の大御所として一目おく!

(3)工学部出身のOR先生は計算機の草分けの先輩として一目おく!小野先生は昭和29年5月、45才の若さで、計算論理の研究で日本学士院賞を受賞されています。

と云う読みでした.この案はOR学会廻りに対しては説得力がありましたが、肝心の小野先生がなかなかウンとは言われませんでした。私の事情説明を先生は何時も聞き置くだけでした。特に、”国際会議の寄付金集めなんて、僕がやるとね、集まるものも集まらなくなるよ!”・・・・・・・・・・・・・・・・・と云っておられました。結局、小林宏治さんを動かして、口説きに成功しました。IFORSの寄付金集めについては、小林さんが、”財界の我々が引き受けるから、小野先生には面倒かけません”と説明されました。その結果、寄付金は乞食をしないで経団連の事務局から大企業に半ば割りあてるようにして集めました・・・・・・・・・・。
   会 長  小野勝次先生(名大)、
   副会長  近藤次郎先生(東大)、
   副会長  横山勝義氏(国鉄)、
   副会長  三上 操氏(九大) 

その他、理事12名。

  私は小野先生の鞄持ちとして46~47年度の無任所理事を担当しました。この法人化を推進するために、当時、東亜燃料(第1回のOR実施賞受賞)に居られた小田部 齋さんが縁の下の煩わしい仕事を精力的にやって下さいました。彼は水面下の功労者でしたが、残念ながら早く亡くなられました。 

2.主な活動    
(1)賛助会員の増強
(a)企業の勧誘                                支部発足当時、清水先生は企業を廻り、広く賛助会員を勧誘されました。その功績は大きかつたと思います。中電の梅田企画室長のお供をして私も何件か廻りました。この地方の賛助会員は、当時、余所の支部に比べてダントツで多かったと思います。殆どこの時期に先輩達が、汗を流して勧誘された成果であります。最近、トヨタ自動車始め退会が増えていると聞きますが、何か一抹の寂しさを感じています。 
(b)珍しい賛助会員

賛助会員の名簿に愛知県警察本部の名があります。何時の時期か? 忘れましたが、渡辺さんとおっしゃる県警本部長の時代です。この本部長は良きORの理解者でした。多分、日科技連の「オペレーションズ・リサーチの方法」の研究会に参加しておられたように思います。東新町の中電ビルの近くで、お年寄りが市バスに牽かれる不

幸な事故がありまして、何故かもう覚えていませんが、それが御縁になって渡辺本部長からお呼びがありました。名工大の真鍋先生と会いに行きました。その時、「交通問題にORの知恵は必要と思いますので、学会の中部支部として協力してください ・・・・・・・・・」、と云う御挨拶がありました。それから交通警察のお回りさんが、研究会にも参加するようになりましたし、賛助会員にもなって頂きました。私と真鍋さんと手分けをして、県警本部に講演をしに行った事があります。そして、確か、その年のクリスマスに、本部長名で3階建ての豪華なクリスマス・ケーキが拙宅に届けられました。しかも征服のお巡りさん2人がパトカーを横付けにして、運び込んだそうです。家内がビックリしていました。とても食べ切れませんので御近所に配って廻りました。なかなか粋な本部長さんでした。・・・・・・・・・・こうゆう賛助会員は特に大事にして頂きたいと思います。
(2)月例研究会

中部支部の特色は何と云っても、月例研究会でした。この研究会は、みんな裸で話し合うことをモットーにして、企業秘密などについての仁義は守る事にしていました。研究は、主として企業から今抱えている問題について説明して、皆で質問し意見を言うやりかたでした。時には飛田先生や依田先生、その他の先生の講義もありましたが、これは何処の支部でもやっておられたと思います。この研究会によく参加された方々は、

  大學:依田 浩先生、飛田武幸先生、日比野政彦先生、真鍋龍太郎先生。
  企業:名鉄、東邦ガス、中部電力、三菱自動車、三菱重工、日本碍子、NTT。

研究会によく出ていたメンバーは、

  名鉄 村手、藻利、岩田。東邦ガス 藤波 健氏、中部電力 本告、榎本、田  中、久野。三菱自動車 山田英夫。日本碍子 飯田次生。神鋼電機 平石義則、三菱重工 中村淳一、その他 村田秀雄、と云ったメンバーで、これらの皆さんとは、今でもお付き合いをさせて頂いています。その、討論の中で、「昔からの諺にも、科学的にはウソを云っているのがあるね!気をつけないと!・・・・ 

・・・・・」と云う話から、・・・・・・

例えば、僕が小学校の1年生か2年生の頃だったと思うけれども、達磨の絵に「七転び八起き」と書いてあって、先生がそれを見ながら、くどくどと説明するもんだから、僕は”達磨は平生寝ているんだ!”と云ってやった。そうしたら酷くしかられたね!また、こんな話もされました。、「僕が小学校の5年生か6年生の頃、歴史の時間だったと思うね、日露戦争の日本海海戦の話だった。先生が、東郷元帥は”百発百中の砲1門は、よく百発一中の砲100門に対する”」と云われた、・・・・・ ・・・と言うもんだから、僕はね「ウソ!、それじゃ勝負にならないょ、1回打ちあったら、お終いじゃないか?」と言ったの・・・・・・・・・そうしたら”軍神の言われたことに、何と云う不謹慎な!”って、散々叱られたことがあったよ!・・・・・・・・・・等。先生は少年時代、既にランチェスターと同じような観察をして居られたようです・・・・・・・・?

(3)OR入門コース

 事務局の天野さんから”本部の交付金だけでは完全な赤字になります”と云われまして、PRと金集めのためにOR入門の講習会もやりました。その利益金と支部賛助金で支部の別会計を作り、現在も引き継いでいると思います。この別会計があったからこそ、月例研究会も運営出来たのでありまして、これがなかったら干上がっていたでしょう。しかし、これが本部にバレて、「本部の会計に組み入れるべきである。」と開きなおられて困ったことがあります。小生が、月例研究会を継続するためには、本部の交付近だけではやっていけないことを、説明に参りまして、黙認して貰ったことがあります。OR学会の場合、関東支部が無くて、東京、を始め関東一円は本部直轄になっていますので、本部の人達は支部の運営がどういうものかよく分かっていないようでした。OR入門コースには小野先生がよく聞きに来られました。また、よく質問もされまして私達はタジタジとすることもありました。しかし、説明者の面子を潰すようなことは絶対になさいませんでした。例えば、「僕はね、受講者にとって分かりやすくするための質問をしているのだから・・・・・・・・・・悪く思わないで」といった調子でした。講義の中で、これチョットやばいな? と思うとすかさず質問が飛んできました。

 

3.大學のOR教育  

(1)名古屋大学工学部

電子工学科の宇田川かね久教授、福村晃夫助教授、伊藤紀子助手のグループがORの研究をされ、電気・電子工学の学生に講義もやっておられました。「国沢、宇田川:オペレーションズ・リサーチ入門、広川書店、37年9月15日初版」があります。また、中部生産性本部主催の、宇田川研究室による、一般企業への”OR入門コース”もやっていました。小生は宇田川先生からの依頼で「遮断機の点検周期の問題」等の事例について講義したことがありました。小生の福村先生との御縁はここからだったと思います。宇田川先生は個性豊かな方で、中部支部の活動にも合流するように調整を進めていましたが、若くして急死されました。創生期の関係者から期待されていただけに惜しい先生でした。その後、宇田川先生の研究室が無くなりまして、福村先生は情報処理の方面に移っていきましたし、伊藤さんは中国地方の大學に転出されました。

(2)名古屋大学理学部

数学科 小野勝次教授

ORの教育はやっていませんでした。

(3)名古屋工業大学

依田 浩教授が、統計学の講義の傍らQCやORの講義をやつておられたと思います。研究会にも時折出席されました。 

4.企業のOR実践   

当時、私は中部電力にいましたので、中部電力のお話で代表させて頂きます。中電は、先ほど申し上げましたように昭和32年 4月からORらしきものを私が始めていました。それは、会社の組織を企画する仕事の一貫として、例えば、水力建設所の要員数を推定する計算式を作ったり、また、それを全社の標準要員算定式に発展させて、全社の要員の膨張をセーヴする仕事など、をやっていました。さらに、私の手法を通産省が電気料金のコストに占める修繕費を査定する方法に取り入れる等、段々とORの仕事の方が本業になっていきました。配電部、工務部などの業務主幹部門からの受注が多くなってきましたので、昭和35年だったと思います、企画室長直属のORグループを組織しまして、小生の他に榎本久徳氏(名大数学34年入社)を常勤で加えて貰いました。戦力も強化され、いろいろな問題を手がけるようになりました。例えば、昭和34年9月には伊勢湾台風が襲来しまして、中部電力も大変な被害を受けました。そこで台風防災についてのORの問題を提案しました。そのために名古屋気象台、気象庁観測部統計課、気象研究所の協力を得ました.小野先生も力を入れて相談にのって下さいました。

(a)台風の被害予報

台風は地震の場合と違って、事前に情報が入ってきますので、それに対する準備が有る程度出来ます。場合によっては被害を減らす事も出来ます。復旧作業を先回りして準備する事も出来ます。しかし、当時、気象庁でも台風の進路、プレッシャー・プロフィールの変化については数値予報は不可能でした。あれから42年経た現在でも成功していません。低気圧の風のモデルだけ作って、被害予報は諦めました。(b)台風防災ゲーム・・・・・台風モデル昭和36年実施。

 1)従来の訓練はセレモニー的であって、頭の訓練になっていない!予め決められ  たシナリオに沿って動くだけ!

 2)「非常事態の組織管理規定」を企画する材料を作る必要があった現行規定の何  処をどのように変えるか?非常時災害時の権限下部委譲をどのように定めるか?(c)電柱の保守基準の見直し

 1)電柱取り換え基準の経済的最適化

   電気工作物規定との関連で不採用になりました。
 2)電柱点検基準の経済的最適化

   年間2~3億円の経費節減を実現しました。この仕事は、気象学に関して当   時、気象研究所の高橋浩一郎氏(後に気象庁長官、台風についての国際的な学

   者)の、御指導を得ました。            
(d)PERTによる火力発電所の点検工期の日程管理昭和39年頃でしたが、6~7億円/年の経費節減が出来たと評価されました。この問題については、他の電力会社も同様の事情でしたので、即採用で、中部に習いましたので、電力9社の合計ではその数倍と評価して好いでしょう。      
(e)東海3県の工業配置問題・・・・・・・・・・・・・・・・・中経連

(f)送電系統計画の最適化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・企画室
(g)電力供給予備力の必要量・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央協議会
(h)中地域の水力開発計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・中地域協議会

(i)ロックフィル.ダムの盛り立てシミュレーション・・・・・・・建設部
(j)資材配給センターの設置について・・・・・・・・・・・・・・資材部
(k)従量電灯需要家のアンペア・ランク別の構成比率の推定・・・・営業部その他、大小60件以上の仕事をやつてきました。やがて、昭和52年にOR学会の「実施賞」が制定されまして、中部電力は昭和54年に、第3回OR学会「実施賞」を受賞しました。「[参考]平成12年 日本ガイシさんが第25回OR学会「実施賞」

を受賞されました。」中部支部のために、おおいに、意を強くしました。名鉄さんも、月例研究会に色々な問題を持ち込んで居られました。その辺のところは後ほど岩田さんからお話があると存じます。

 

5.小野先生の思い出     

(1)研究会では理想的な聞き役

 何時も、小野先生一流のチャチャを入れながらの独特の聞き役ぶりでした。先生は時には私達の問題について、その”型”を鏡に映し出す役をして下さいました。また、時には発表者の問題意識を、ひっくり返してしまうこともありました。なお、本部の研究発表会でもよく聞いておられました。若い人の研究には、後から手紙で激励したりされました。貰った方から、”本告さん、名古屋の小野勝次さんてどんな人?”と私も尋られたことがあります。私が”これこれですよ!”と説明しましたら”わぁ!こりゃ光栄だ!家宝にしてとっておこう”とはしゃいでいました。この方にとって大きな励みになったことと思います。支部発足当時の研究発表会は、”ORをやっている同志の語らい”というような雰囲気がありました。さて、小野語録と云いましょうか、先生がよく云われた言葉を紹介しますと(a)科学は万能ではない。ORも然り、問題によつては経験による感の方が余程好い結果 を出す。

(b)問題の研究と手法の研究は車の両輪でなければならない.
(c)「手法の研究は重要な仕事である」これを否定はしない。しかし、・・・・・ ORの手法を知っていれば、何でも解決出来ると思ったら大違いだ。
(d)明日の問題を1ケ月かかって精密に計算しても意味はない。ラフでも好いから与え られた時間での判断をだすこと。

等であります。

(2)”型”への拘り 小野先生は陸上競技に科学を取り入れた方として、陸上競技の世界からも感謝されていますし、そう云う著書もあります。先生は針金で、競技のある決定的瞬間の骨組みを作って、それに粘土で肉付けをした人形をよく作っておられました。そして間接の角度を変えたり、力学の計算をされたり、・・・・・・ハードル、走り高跳び、競歩、・・・・・・・・・・、総て合理的な型があるものだとおっしゃいました。それと同じように、問題のモデルの”型”に拘りました。問題のカラクリを観察して、そ

の”型”を取りだして、モデル化する仕事は、ラッキーな場合は、LPや待ち行列のような”標準モデルの型”に到達(25%)します。しかし、多くはその問題についての固有の”個別モデルの型”を探らなければなりません。また、”標準モデルの型”に嵌っても、その前後で”固有モデル”を貼り付けて、現実に近づける場合が大部分です。先生はその”固有モデル”について現実をピタリと表現する”型”について拘りました。・・・・・・・・・・・同じ型の問題が沢山出てくれば、それが手法になっていくわけです。その観察は手法の研究者にとっても実は大事なことであります。

(3)コンピュータについての御造詣

(a)日本学士院賞(昭和29年 5月、)45才で受賞されました。テーマは確か、「電気統計機の計算論理・・・・・・・・  ・」、忘れましたが、2進法の計算論理に関するもので、あったと聞いています。フォン・ノイマンと同じ頃に、同じような研究をやっておられたそうです。

(b)電子回路の信頼性についての警告

電子回路で有名な東大の山下英男先生と研究をされたことがあります。電子回路の信頼性についてもよくご存じでした。シミュレーションの計算など、大規模な計算の、結果が正しいことをどのようにして確かめるのか?等、われわれはよくからかわれました。小野先生のコンピュータについての語録は

 1)コンピュータのこけおどしに乗るな!

   コンピュータで計算したから信用出来る、と思わせる・・・・・ウソ
 2)ハードウェアーを信用するな!

   電子回路だって絶対なんてことはありえない
 3)ソロバンを2人の丁稚にやらせる・・・・・・・2重回路の思想。   人命にかかるような計算は、2人の丁稚にやらせる!等でした。私は小野先生のこれらの警告によって、助かった経験があります。中地域(関西、中部、北陸、電発)の電力広域運営のために、中地域協議会があります。中部電力がその当番会社の時に、水力の長期開発計画について私達が参画したことがあります。この問題はDPの”型”にモデル化しました。昭和37年頃でしょうか?もう時効でしょう・・・・・・・・・・・・・モデル化と計算の粗筋は私と榎本さんの合作で、プログラムは榎本さんが作りました。当時、日本には1台しかなかった三菱原子力のIBM7090を電力中央研究所(1時間/週)経由で使用しました。ところが、計算結果は何回やり直しても、乱数表を引いているような数列が出てきまして、大変困ったことがあります。毎日ソフトウェアを疑って、書き変えては試行錯誤を繰り返して、何日か経ちました。もう限界であると諦めて、中地域の事務局に「私達の手には負えません」と謝りました。しかし、私は白旗を担いで帰るのが悔しくて、考えているうちに小野先生の警告を思い出しました。
 1)コンピュータのこけおどしに乗るな!

   世界の7090か ! 天下の7090か?
 2)ハードウェアを信用するな!

   トランジスタの品質など・・・・・・絶対とは言えない

 3)2人の丁稚の話

   パリティ・チェックはやっているだろうが、何処にどのように入れているか?そこで数日間に実行した計算のジャーナルを集めて、共通している事柄を考えてみました。

(a)何れも計算結果は乱数表を引いているみたい

(b)何れも深夜に実行している
(c)メインテナンスは朝の運転開始の直前にやっている

また、トランジスタには、温度特性によるバラツキがありますが、何時もヒートした状態の時に計算をやつていることに気が付きました。そこで、三菱原子力の運転の責任者に、私の意見を説明して「明日、私は白旗を担いで帰るけれども、1ケースでいいから、明日の朝、一番で実行して貰えませんか?」とお願いしました。ところが、”天下の7090に限って、そんなことはあり得ない!”と云って拒否されました。やむなく、IBMに手を回して、朝のメインテナンスの中で、三菱に受け渡す前に、入れて貰うように頼みました。IBMの連中は、三菱原子力に見つからないようにやってくれました。それらしい計算結果が出ました。全ケースご正解でした。私は早速、中地域の事務局に計算結果を報告して、降伏を撤回してもらいました・・・・・・・・・・三菱原子力の運転責任者には、「私が疑った通りでした。三菱原子力さんはどんな計算をおやりになっているのか知りませんが、これで日本の原子力は大丈夫なんでしょうかね! 」と捨てぜりふを残して、意気揚々と帰りました。この後、

三菱原子力は大変だったそうです。さもありなん!!(この件については、面白い裏話がいろいろありますが、本題からは外れますので割愛致します)また、中地域協議会の作業班は、この仕事の報告書に 「この計算にはIBM7090を使用した。」と一行書きたい、と主張しました。・・・・・・・・・・・・私は「よせ!!」と云いましたが・・・・・・・・・印刷された報告書には書いてありました。全くお笑いぐさです!!小野先生にも、この件は詳しく報告しました。先生はニコニコ笑って「良く気が付いたね!」と言って、喜んで下さいました。 

 むすび

  私達は、小野勝次先生からこのように目に見えない大切なものを沢山頂いてきました。また、冒頭に申し上げましたように、今年は中部支部の発足40周年に当たります。今日は、これらの小野勝次先生から頂いたものを、また、支部発足当時の隠れた話題等を皆さんに引き継ぐつもりで講演をさせて頂きました。十分に意を尽くせたかどうか、それは自信がありません。しかし、昔から温故知新と云われています。これからの学会の運営に、また皆さんのお仕事に、参考にして頂ければ幸いであります。

  御静聴感謝致します。長時間、有り難う御座いました。

日本OR学会中部支部ニュース 平成13年度 第4回

研究会,講演会のお知らせ

第2回中部支部研究会のお知らせ

 日時:平成13年11月29日(木),午後5時-7時

 場所:名古屋工業大学 2号館3階F3教室

 題目(1):「協力ゲームにおける貢献度に基づく解概念とその応用」
 講演者: 鶴見昌代 (大阪大学大学院工学研究科電子情報エネルギー工学専攻)
 概要:協力ゲーム理論の重要な解概念である Shapley値は,各意志決定者が順列にしたがって協力関係を形成していくと考えられるとき,各順列が等確率で生じるという前提での順列に基づく貢献度の期待値として定義される.また,Banzhaf 値は,各提携が等確率で生じるという前提での提携に基づく貢献度の期待値として定義される.しかしながら,現実社会の問題においては,提携や順列のような貢献度を測る基準が等確率で生じると考えることが妥当でない場合も多い.

そこで,本研究では,いかなる基準に対しても貢献度の期待値の形で解を与えるような,より一般化した解概念を提案する.さらに提案した解を基準化することによって新たな解を構成し,その解と基準化する前の解に対して共に公理化を行った後で,従来の解との関係について明らかにする.最後に,本研究で提案した解を用いて,実際の日本の参議院における各政党の影響力についての評価を行う.

 題目(2):「顧客から見たOR」
 講演者:橋本日出男(南山大学総合政策学部)
 概要:世界銀行のエコノミストであった著者が、世銀の仕事をしていく上で、ORをどのように使ったかについて述べる。具体的には、Linear and Nonlinear Programming, Linear and Nonlinear Complementarity Programming, Integer Programming, Dynamic Programmingなどの、一国ないし数ヶ国経済の応用一般均衡分析、空間均衡分析、一次産品市場分析、貿易・投資・資源問題分析への適用について考察する。

定例講演会のお知らせ

 日時:平成13年12月8日(土)午後3時-午後5時
 会場:株式会社メイテツコム 本社 第3,4会議室

 講演者と講演題目:
 元中部電力 情報システム担当支配人,愛知工業大学元教授 本告 光男
       「中部支部の生い立ちと小野勝次先生の思い出」

 株式会社メイテツコム社長 岩田 怜
       「OR雑感」

 会場への行き方:名鉄グランドホテルのエレベーターの向い側にあるエレベーターに乗ります。10階でエレベーターを降りたら、左手側にある「太平洋フェリー」の壁文字に向かって歩き、右へ曲がります。そのまま真っ直ぐ行くと、左手側に弊社(メイコム)の来客用受付があり、さらに真っ直ぐ行くと右手側に会議室があります。当日、10階まで来ていただければ、会場がわかるようになっております。

懇親会のご案内

 定例講演会の後に懇親会を行います.

 懇親会:平成13年12月8日(土)午後5時以降(詳細な時間は未定)
 場所: うな善(メルサグルメ館南向え)052-551-5235
 会費: 6,000円ぐらいとなります.
 料理: ミニ会席料理(小さいなべものが付きます)

 参加される方は,下記当て電子メイルまたはファックスで11月中にお知らせ下さい.

中村 正治
e-mail PFA00744[at]nifty.ne.jp
FAX 0594-46-8053

報告 平成13年度支部講演会

 講演者:日本ガイシ株式会社 人事部 人材開発担当部長
      飯田 次生氏

 日時:  平成13年9月29日(土)午後2時~午後4時
 場所:  名古屋工業大学2号館3階301号室(F3講義室)

 講演内容:今年度の支部講演会は,第25回日本OR学会実施賞授賞記念講演会と題して,受賞された日本ガイシ株式会社(以下NGK)の人事部人材開発担当部長飯田次生氏に講演をお願いした.

飯田氏のご講演は,NGKの歴史に始まった.1919年,日本陶器の碍子部門が独立して日本碍子(株)が設立されたのが始まりで,以来80年以上にわたり,電力,セラミックス,エンジニアリング,エレクトロニクスの各部門において,研究・製品開発が行われてきた.ORがなかなか企業に浸透しない日本にあって,NGKにおいてORが積極的に活用され始めたのは30年以上前であり,企業におけるORの黎明期を築いたと言っても過言ではないだろう.

現在では,かなり多方面でORの手法が使われているとのことであり,主な14項目について紹介があった.その中でも特に「原材料・燃料の在庫管理」「主要原料の置き場サイズ最適化」「製造工程シミュレーション」「標準原価設定の分析とシミュレーション」「AIを用いた生産計画システム」「製品積上げ時の平行度解析」について詳細な説明があった.在庫管理においては,輻輳する目的関数の設定と需要予測や調達期間管理が重要であり,これらの不確実な要素をうまくモデルに反映することが難しいとのことであった.また,現場において対話型シミュレーションソフトなどを用いて分析を行うようになったものの,モデル構築技術の困難さが現在のところネックになっているとのお話もあった.

最後に,ORを一部の研究者のものだけにせず,理論的研究に加えて積極的に応用研究に取り組み,ますますORが企業へ浸透することを願ってやまない,と語られた.さらに,企業においてOR的発想は非常に重要になっており,ORの知識のある人材が必要とされていることを付け加えられ,講演を終えられた.これからORを学んで社会に出ようとしている学生にとっても,また,大学でORを教える教員にとっても刺激のある講演であった.

日本OR学会中部支部 事務局
名古屋工業大学生産システム工学科内
大鋳 史男
〒466-8555 名古屋市昭和区御器所町
TEL 052-735-5393
FAX 052-725-5401
Email ohi[at]system.nitech.ac.jp

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