社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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JORSJ 56-1, JORSJ 56-2, JORSJ 56-3, JORSJ 56-4

JORSJ 56-1

1.
取替が一定とランダムな保全方策の比較
Comparisons of Replacement Policies with Constant and Random Times
Toshio Nakagawa (Aichi Institute of Technology, Japan)
Xufeng Zhao (Nanjing University of Technology, China)
 
This paper proposes random age, periodic and block replacement policies which are made at random variable times, and optimal policies that minimize their expected cost rates are discussed analytically and computed numerically. We compare such random replacements with their standard polices that are made at constant times. Comparison results show that when costs for random and constant replacements are the same, the standard policies are better than the random ones. Furthermore, it is computed numerically that if how much the random replacement cost is lower than that for the constant one, then the standard and random replacements have the same optimal cost rates. That is, the modified random replacement costs and their optimal times are discussed and computed when the random replacements would be better than the standard policies
2.
優先度制約付きマトロイド交差問題
神山 直之(九州大学)
 

本論文では以下のようなマトロイド交差問題の変種を考える.同一の台集合E上に定義された二つのマトロイドM1とM2,およびEの部分集合Aが与えられる.目標はM1とM2の共通独立集合の中で,Aとの共通部分が最大であり,さらにそのようなものの中でサイズが最大のものをみつけることである.この問題は2006年にIrving等によって提案された階数極大マッチング問題の最も単純な場合のマトロイドを用いた一般化となっている.本論文では,Irving等によって提案された「組合せ的」なアルゴリズムが,マトロイド交差問題に対するDulmage-Mendelsohn型の分解を用いることにより我々の問題に拡張できることを示す.

3.
取引コストを考慮した大型ポートフォリオのリバランススケジュール最適化
山本 零(三菱UFJトラスト投資工学研究所)
今野 浩
 
数百億円以上の規模のファンドを運営する際には、リバランス時のマーケットインパクトコストがファンドのパフォーマンスに大きな影響を与えてしまうことが知られている。実務的にはマーケットインパクトコストを抑制するために数日間でリバランスを行う分割執行を行うことが一般的であるが、リバランス先のポートフォリオと分割執行方法を同時に決定することは難しい。本研究ではこの問題を大規模な0-1混合整数線形計画問題として定式化し、それを効率的に求解するためのヒューリスティックアルゴリズムを提案した。また実証分析を行い、本研究で提案したモデルを利用することで、より効率的なポートフォリオの運営を行えることを示した。
4.
商業施設の撤退に対する保護戦略~メディアン・カバリング方式の比較~
崔 唯爛,鈴木 勉(筑波大学)
 

本研究では,施設の閉鎖における利用者のアクセシビリティの低下を被害として想定し,重要な施設における保護戦略の考え方を提案する.攻撃と防御の2プレイヤーを考慮したメディアン問題からカバリング問題へ展開し,その施設保護パターンを比較することを目的とする.その際,食料品小売店という特定の施設を対象にすることにより,公共サービスの役割を持つ民間サービスにおける保護の根拠を提供する.まず,線形の均質都市モデルを用いて,両問題の解が持つ一般的性質を把握した結果,両問題とも同様に,被害レベルが低い場合には端部の施設を,高い場合は中心部の施設を保護することが優先であることが明らかになった.さらに,実際の不均質な空間データタを用いた結果,問題の一般的性質は施設配置パターンに大きく影響を受けることが分かった.

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JORSJ 56-2

1.
動的価格政策を考慮した生鮮品の最適発注規則
Optimal Ordering Rule for a Perishable Product with a Dynamic Pricing Policy
Ee Mong Shan (Deakin University, Australia)
 
This paper considers the problem of determining the optimal ordering quantity for a perishable product to be sold over a finite sales horizon with a dynamic pricing policy. To date, most models developed to study a dynamic pricing policy for perishable products assume that the salvage value is nonnegative. In this model we allow the salvage value to be either a nonnegative or negative value. We derive the conditions under which the optimal ordering quantity takes either a zero value or finite value greater than zero. Moreover, we demonstrate the existence of a shortest sales horizon under a condition for which ordering of the product is profitable if the seller’s planned sales horizon is longer than the shortest sales horizon.
2.
有線・無線網ストリーミング・サービスにおけるブロック・レベルの連続受信成功数と連続受信失敗数
加藤 耕太,増山 博之(京都大学)
笠原 正治(奈良先端科学技術大学院大学)
高橋 豊(京都大学)
 

本論文では,有線・無線網上のストリーミング・サービスにおいて,前方誤り訂正符号(FEC)によるパケットレベルの消失回復機能が受信側通信品質に与える影響を数理的に検討する.受信側の通信品質として,複数のパケットから構成されるブロックの連続受信成功数および連続受信失敗数を考える.ストリーミング用パケット流とバックグラウンド・トラヒックが重畳する無線基地局の出力バッファに着目し,無線リンクの状態を考慮したマルコフ・サービス過程を持つGI+M/MSP/1/K待ち行列として対象システムをモデル化する.ブロックの先頭パケットの到着直前のシステム状態に着目した離散時間マルコフ連鎖を考え,ブロックの連続受信成功数分布と連続受信失敗数分布を導出する.数値実験ではトレース駆動型シミュレーションと解析結果を比較して解析モデルの妥当性を検証する.数値例より,高負荷状況下では連続成功数と連続失敗数のモーメントはFECの冗長度とバックグラウンド・トラヒックの到着率に大きく影響を受けることが判明した.

3.
ANPにおける評価基準行列の新しい定義によるジレンマの解消
尾崎 都司正, 三輪 冠奈, 伊藤 昭浩(名古屋学院大学)
杉浦 伸, 木下 栄蔵(名城大学)
曾 國雄(開南大学)
 
本論文は,新しく定義した評価基準行列と共にANPを利用して,意思決定においてジレンマを解消するための新しい解法を示す.意思決定の過程ではいくつかの代替案がある.評価者の選択が利益または損失を増大させるかどうか,あるいはその選択は正しいかどうかのように,評価者の展望および期待される結果に基づいてその代替案は分類される.さらに,推移関係において最良の選択をすることが難しいといったケースも多い.そのようなジレンマを解消するための解法を,ANPの超行列においてジレンマがある代替案行列で実験する.さらに,数学的に超行列の固有ベクトルが簡単なジレンマの解決策として役立つことを示し,提案された解法について提示する.また,代替案3におけるジレンマの事例に本解法を適用することを試みている.

4.
指数分布に従う長さの Working Vacation をもつマルチクラス先着順 M/G/1 待ち行列
井上 文彰,滝根 哲哉(大阪大学)
 

Working Vacation (WV) をもち,到着客に複数のクラスがある先着順サービスM/G/1待ち行列モデルを考察する.系が空になると,サーバはWVと呼ばれる期間を開始する.WVの間,サーバは通常の稼働期間とは異なるサービス速度で客に対してサービスを行う.WVの終了時点において客がサービス中である場合,サーバはサービス速度を切り替えて通常の稼働期間を開始し,客に対するサービスを継続する.一方,WVの終了時点に系が空である場合,サーバは再びWVを開始し,以降同様の手続きを繰り返す.客の到着率とサービス要求量分布は,客の属するクラスとサーバの状態の両方に依存すると仮定する.本稿では,このモデルに対し,実待ち時間および滞在時間分布のラプラス・スティルチェス変換,ならびに,クラスごとの系内客数と系内仕事量の結合変換形など様々な量を導出する.

5.
負の長さの辺を含む最短路問題に対するダイクストラ法を土台にしたアルゴリズム
中山 明(福島大学)
穴沢 務(久留米大学
 

本論文では,負の長さの辺をもつ保守的なネットワークに対して最短路を見つけるダイクストラ法を土台にした効率的アルゴリズムを提案した。その計算量はダイクストラ法の計算量のn0倍である.但し,n0とは負の長さをもつ辺に接続する頂点の数である.この研究は,最短路更新問題に対する藤重の手法により動機づけられた.藤重は,長さ関数更新後にある頂点集合からすべての頂点への最短路を求める問題に対して,それまでの方法と異なり,ダイクストラ法を繰り返し適用する効率的な方法を提案した.本論文の手法は,藤重の手法で必要な事前情報を必要とせず,より広範囲の問題に適用可能である.さらに,追加ルーチンを組み込めば,負の長さの辺で誘導されるグラフが無向森となる問題のクラスに対して,ダイクストラ法を高々n0/2回適用するだけで,最短路が見つかることも示した.

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JORSJ 56-3

1.
制約付2施設最適配置問題を解く
鈴木 敦夫(南山大学)
ズヴィ・ドレズナー(カリフォルニア州立大学フラトン校)
 
ビッグトライアングル・スモールトライアングル法(BTST法)は,目的関数が凸関数でない場合の単一施設の配置問題の最適解を求めるのに有効であることが示されている.本論文ではBTST法に基づいた,複数施設の最適配置問題の一般的な解法を提案する.提案する解法は,特に最適解が,需要点の凸包などのような,与えられた多角形の中にある制約があるときに有効である.ここでは,この解法を,従来は解くことが困難であるとされていた2次元平面上の2施設の一般化ウェーバー問題 (two facility Weber problem with attraction and repulsion) に適用し,高速に最適解が求められることを示した.
2.
最も近い施設と2番目に近い施設までの距離の差の分布
宮川 雅至(山梨大学)
 

本研究では最も近い施設と2番目に近い施設までの距離の差の分布を求める.施設の配置パターンとして規則的配置とランダム配置を対象とし,距離の計測には平面上の直線距離と直交距離を用いる.施設が閉鎖される場合には,利用者から最も近い施設までの距離だけでなく,2番目に近い施設までの距離も重要である.それらの距離の差は最も近い施設が閉鎖された場合の移動距離の増分と考えられるから,距離の差の分布は施設配置の頑健性を表す.応用例として,実際の道路網上の施設を対象として距離の差の分布を求め,施設配置の頑健性を評価する.

3.
施設位置とサービス開始時刻を同時決定する最大フローカバー型配置問題の拡張:帰宅時刻に応じた複数のカバー水準の導入
田中 健一 (電気通信大学)
古田 壮宏 (奈良教育大学))
 
本論文では,施設におけるサービス提供を時空間領域で決定する,最大フローカバー型の最適配置問題(田中, 2011)に対する拡張問題を提案する.就業後の帰宅途中に施設に立ち寄り一定時間サービスを受ける就業者フローを需要と捉え,これを最大化する各施設の位置とサービス開始時刻を決定する.既存モデルでは,サービス利用後に所与の時刻までに帰宅可能な場合に,サービスを利用可能であると定義されている.実際には帰宅可能な時刻が早いほど施設に立ち寄りやすいと考えられ,帰宅時刻に応じたカバー水準を導入した拡張モデルを提案する.中京圏の鉄道網を対象とした通勤流動データを用い,鉄道駅に施設を配置する状況に対する最適解を分析した.早く帰宅できるフローに付与される重みを相対的に大きく設定する場合,施設におけるサービス開始時刻が早まる点などの新しい知見が確認された.
4.
DEAを用いた網トポロジ設計
上山 憲昭 (NTTネットワーク基盤技術研究所)
 

情報ネットワークのトポロジを設計する際には,トラヒックの分散度合い,パスの平均距離,網設備コスト,といった単位の異なる複数の評価尺度を同時に考慮する必要がある.しかし従来の網トポロジ設計法は,例えば設備コストの最小化を目的にするといったように,単一の評価尺度のみを考慮している.ところで従来,主として事業体の効率性を評価する手法として,DEA (Data Envelopment Analysis) が開発されてきた.DEA は単位の異なる複数の評価尺度に対して,各々の事業体の得意な分野を評価するという姿勢で効率性を求め,複数の評価尺度を同時に考慮した最適性の評価が可能である.本稿では,DEA を用いた網トポロジ設計について検討する.

5.
ヘリコプター救急のためのミニサム型およびミニマックス型配置モデル
古田 壮宏 (奈良教育大学)
田中 健一 (電気通信大学)
 

この論文では救急ヘリコプター(救急ヘリ)システムを対象とする.需要点と病院を所与とするとき,ランデブーポイントと救急ヘリの待機場所の最適配置を求める.このとき,需要量の重み付き総搬送時間最小化を行うミニサム型と最大搬送時間の最小化を行うミニマックス型の2種類を考える.なお,救急ヘリを利用する場合には,救急車で救急ヘリが離着陸可能な場所(ランデブーポイント)まで搬送し,そこから救急ヘリで搬送することを仮定する.本稿では,2種類のモデルについて0-1整数計画問題として定式化し,問題のサイズを小さくするための変数削減手法を提案した.正方領域からなる仮想都市と関東の3都県からなる領域に対して提案手法を適用し,いずれのモデルにおいても救急車による搬送時間の長い需要点が大きく改善されることがわかった.

JORSJ 56-4

1.
むだ時間と不確定要素を含むシステムに対する最適制御モデル
An Optimal Control Model for Uncertain Systems with Time-Delay
Rong Chen and Yuanguo Zhu (Nanjing University of Science and Technology)
 
An uncertain control model with time-delay is investigated based on the concept of uncertain process. The value function of the model is infinite-dimensional in the state. Some conditions are presented to guarantee the model is equivalent to a finite-dimensional one. The latter is solved by the equation of optimality. Then the solution of an uncertain linear quadratic optimal control problem with time-delay is obtained. An example is given to show how to solve an uncertain linear quadratic optimal control model with time-delay. Finally, as an application of the result, an optimal consumption problem with delay in financial market is dealt with.
2.
累積過程の重裾ランダム時抽出に関する裾漸近特性とマルコフ的な環境をもつ待ち行列モデルへの応用
増山 博之 (京都大学)
 

本論文では,重裾ランダム時刻で抽出された累積過程の裾漸近特性を考えている.本論文の主要な貢献は,累積過程の抽出結果と重裾ランダム時刻それぞれの裾確率を直接結びつける単純な漸近公式の成立条件を(複数個)示したことである.これらの結果を用いることで,マルコフ的な環境をもつ様々な待ち行列モデルの劣指数的漸近特性を求めることができる.一例として,本論文の主結果を利用し,マルコフ的な環境をもつON/OFF到着過程を入力とする有限容量単一サーバ待ち行列の呼損率に関する劣指数的漸近公式を導出した.

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イベントカレンダー
2017年第3回ORセミナー
日程:
2017年10月7日(土)
場所:
㈱構造計画研究所
シンポジウム
2017年秋季シンポジウム
日程:
2017年9月13日(水)
場所:
関西大学

2018年春季シンポジウム
日程:
2018年3月14日(水)
場所:
東海大学
研究発表会
2017年秋季研究発表会
日程:
2017年9月14日(木)-15日(金)
場所:
関西大学

2018年春季研究発表会
日程:
2018年3月15日(木)-16日(金)
場所:
東海大学